ラ・コリーナ近江八幡

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藤森 照信といえば東奔西走の建築探偵で、看板建築の発見者で、見たことあるような文体ではあるが洒脱なエッセイストで、小田和正の同級生で、赤瀬川原平のニラの家で東大教授で今や東京江戸博物館館長だ。

彼の建築になる商業施設。細部まで詰められたファンタジー世界ともいうべき異空間。
未知の信仰のもと敬虔に祈り働く辺境の小さな国といったしつらえである。立体版宮﨑駿。

赤瀬川原平の自宅の屋根にニラを生やしてから連綿と続く彼の自然との共生という試みがここに完成したと言っていい。

そして流行りの商業施設として
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維持のためのエネルギーは潤沢に注がれるのである。


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ここが本棟、村人が集会したり寝起きしたりするアマゾンあたりの「共棲」住宅の趣だが内部は売店になっている。

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漆喰に散りばめられたように埋められているのは炭。広いホールに音がこもらない工夫か。

柱も素朴なママ使われ、素人建築の農家のようである。いやここは実に「農」の国なのだ。

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中庭には圃場があってちょうど収穫され稲架に干されていた。遠景に見えるのはヴォーリズ記念病院。

これは実に周到な仕掛けであって、ここに至るまで延々と近江の美田が続くのである。関西では類を見ないほど広大な。
そしてそれが湖に至り尽きる寸前に小さな砦のような建物があり、その内側にまた田園を持ち、借景としてヴォーリズ建築を「持っている」

小さな王国のファンタジーはここから世界をオセロゲームのように組み替えていくのである。

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オフィス棟はすこし権威主義的なシルエットで、見晴台のような「塔」をもつ。ここから覗くのは皆の姫様に違いないが、あるいは僧院かもしれない。

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屋根の植物のために水が供給されているらしく、常に滴り落ちている。

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これほどの建物、しかも商業施設であるのに、自動ドアが一つもない。ひっきりなしに入出館する客たちは、ドアを開けて、あるいは会釈して次の人に渡し、あるいは無愛想にすり抜ける。

それもまた仕掛け、いや貫徹した物語なのであろう。

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