テーマ:映画

沈黙

http://chinmoku.jp エンドロールをみながら、この辛い長い映画の一つの答えを見たような気がした。 そこには通常なら音楽が流れるところ、自然音が流れたのである。 虫の声。風。雨。波。遠雷。 そうすべての自然。神霊の宿る何事か。 神は沈黙しているのではない。聞けと命じているのだ。 愛はロゴスではないと。 役…
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この世界の片隅に

http://konosekai.jp/ あちこちですすり泣く声が聞こえる映画館の暗闇で茫然とした。 劇場の明かりがついても誰も動き出さなかったのは表情を整えるためだろう。 なんだこの映画は。 素晴らしいとか、今年の一番とか、ともかく比較の対象にするのも勿体ない。 誰かに見てほしいと勧める気も起らない。…
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風立ちぬ

http://kazetachinu.jp/ 「折り目正しさ」という言葉をしきりに思った。 きりりと着付けられた和服。華美に過ぎない洋装。 その人が話す丁重だが無駄のない言葉。別れのお辞儀。 そんなものは。と人は言うかもしれない。 戦前では一握りの素封家と富豪のものであったじゃないか。 宮崎は未だにお嬢さんしか描…
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遺体-明日への十日間

http://www.reunion-movie.jp/ 「あの」震災時。 僕らはそれこそあふれんばかりの情報を受けた。 繰り返される悲惨な状況。悲嘆。 だが注意深く取り除かれていた映像があった。 そのこと、隠されていたそれを僕らはしかし常に意識していた。 ご遺体のことである。 映画はだから地震や津…
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馬鹿としか言いようがないドラマ 「使命と魂のリミット」

僕はNHKドラマの質を信頼している。楽しみにしているが昨夜のはあまりにも酷い内容だったのですこし書きたい。 お前の家のテレビにはスイッチ無いのかと言われそうだが、あまりにも馬鹿すぎて目が離せなかったのだ。 プロットはこうだ。 女性研修医がいる。心臓外科。 指導教授はかつて彼女の父を手術し、しかし失敗し死亡させた人物で…
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瞳の奥の秘密

主人公は「年月」であろう。それをめぐり幾つもの運命が交錯するが見事に同じ一点に収斂する。 「年月」に押し流されない、朽ちることの無い愛。 いや本来なら穏やかに流れ沈澱していくはずの人生がある悲惨な事件により釘づけされ宙ぶらりんになってしまった悲劇。 民政移管前のアルゼンチンの混乱を知らないとプロットが荒唐無稽に思えるか…
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Where the Wild Things Are

あまりにも有名なモーリス・セダック原作の絵本を映画化。スパイクジョーンズ。 完成試写で子供に見せたところ不評で慌てて作り直したらしいが、もともと子供が鑑賞して理解の及ぶ作品ではない。 主人公の少年は苛立ちを抱えている。自我の目覚めとその葛藤。万能の幼児期から脱して「社会」の寒さに震えている。 その社会はまず家族である。年…
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グラン・トリノ

衝撃のラスト。 それまで想像力の範囲を出ないというより観客の想像をうまく誘導する流れだったのが文字通り覆される。 しかしそれは「そうであらねばならない」明確なビジョンに基づいていて見終わった後はこうあらなければならないと納得させられる。 アメリカはまことにストレス社会である。様々な「市民」新たにが登場して鎬を削ってきた。…
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イントゥ・ザ・ワイルド

イントゥ・ザ・ワイルド [DVD]Happinet(SB)(D) 2009-02-27 ユーザレビュー:青春の悲劇あらゆるも ...最後に気付く、幸福論 ...傑作だと思いますけど ...Amazonアソシエイト by ウェブリブログ 孤独な蟻ははたして蟻だろうか。それは蟻の形をした何か別の生き物(たらんとした)であろう。…
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ハッピーフライト

さすが群像劇の名手矢口史靖 いやかつての荒っぽさ(それが青春群像の粒子を際立たせるコントラストともなったのだが)が薄まって精密なパズルのような知的快感がある。 あえて言うなら主人公は「旅客機を運行する仕事」 人はミスをする。映画の中でも様々なミスが描かれる。それを救う仕事の連帯が熱い。そして巨大で精密なシステムに立ち向かう…
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ジョゼと虎と魚たち

「ジョゼは幸福を考えるとき、それは死と同義語に思える。完全無欠な幸福は、死そのものだった。」 田辺聖子の原作より この言葉に尽きる。 ジョゼは「欠けている」が故にそれが見える。 完全無欠な幸福とは全ての人にとって死と同義なのに人はそれを目指そうとする。私たちは自らの欠損を隠しているから。  そう。だれもが何かを欠…
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つぐない

ふとおもう。なぜ人は物語を紡ぐのか。 悲惨な出来事の。忘れ難い出来事の。 それはそのままにあるのではなく、私たちの中で背景や結末を含めた物語として語られ記憶される。 私たちは往々に「あるがまま」を編集してしまう。それは未来のために。 ではその物語のために拘束された一生はどんなに哀しいだろう。 冒頭ビクトリア朝の内装が…
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アポカリプト

アポカリプト 良い映画はテーマの周りにドラマが同心円状に重なり広がる。ではこの映画の核を成すものは何か。「人間における残虐」なのであろう。  対比させるものとして「愛」を置く。恋人への子への共同体への。しかしそれは陰画として「怖れ」を裏に重ね合わせる。愛するものを失う怖れ。それへの怒り。  冒頭バクが狩られ解体される。内蔵…
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就職活動

ボクは自慢じゃないが就職活動の経験は無い。ホントニ自慢じゃないですね。哀しい。 やっぱり履歴書書いてスーツ着てお辞儀なんかして目を輝かしてはきはきして未来を語るのか(順不同) こんなふうにね それはともかく今の就職活動略してシューカツにはネットが必要条件だそうな。エントリーはネットを通じて行われる。 それはそうだ…
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SAW

低予算で大成功した話題騒然のスリラーだが革新的なことは何も無い。 先行する秀作のエピゴーネンに過ぎない。脚本も詰めが甘く映画的お約束以上に不合理な穴も見受けられる。その穴を俳優の熱演とグロテスクで埋めている。  これがヒットしたのは多分「セブン」などの秀作に比べて観客の質を問わないから。わかりやすく言うとおばかな彼女彼氏とデ…
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メゾン・ド・ヒミコ

性同一性障害は脳機能と身体のミスマッチであるからホモセクシャルとは違う。「おかまさん」の中にはこれらが無分別に(現実問題として)混じっていてこの映画でもその点が気になった。  ともかく私はホモセクシャルに興味は無いがそれでもオダギリジョー氏に誘われたら「痛くないほうなら」いいかと思うほど彼が凄絶に美しい。観客は容易にその世界に…
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親切なクムジャさん 2005

タイトルバックが美しい。本編に入ってからもスタイリッシュな映像美が続く。赤と青を対比させた色彩設計も素晴らしい。映像濃度の「濃さ」に見合った手際のよさも感じるが後半一転して色調も展開ももしかするとテーマすら変わってしまう。無理に次ぎ接いだ二本の映画のようだ。前半の調子を続ければ必然息切れするだろうなと思ったが。  イヨンエ。目…
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魚と寝る女(2000)

「きっこの日記」で紹介されていたので会員であったことを思い出しgyaoで視聴。http://www.gyao.jp/ 視聴というのか。  きっこ女史によるとつげ義春の世界に通じるものがあるということだが確かに。原作「無能の人」といわれてもそうかなと思う。山間にある湖上の釣用筏という設定が面白い。韓国では良くある風俗なんでしょうか…
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SAHARA 1943

幼いころ見て強い印象を受けたのだが、断片的な記憶しかなく題名もわからない映画というのは、誰もが一つや二つ心の底に沈めているのだろうか。有名な映画掲示板でも専門のスレッドがあって、シーンの断片から人探しのように映画名を求めている人も多いからわりあいあることなのだろう。  それにしても子供心に受けた印象というのはその後の精神発達に…
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チャーリーとチョコレート工場

ティム・バートン/ジョニー・デップのコンビによる。だからちゃんとチョコレート工場竣工式でテープカットするウィリー・ウォンカ(ジョニー・デップ)の手がシザーハンズになっている。この手のパロディーはそこかしこに散りばめられていて「2001~」のモノリスを思わせるシーンではご丁寧にツァラトゥストラはかく語りきが流れたりする。その他脱力系のボケ…
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ネバーランド

ビデオで鑑賞。おろおろ泣いてしまった。 色彩が素晴らしい。セットが素晴らしい。台詞が素晴らしい。演技が素晴らしい。ただの一秒も無駄が無い。もうすこし遊びが欲しいと思うほどだがそれも再現されたビクトリア朝の空気か。 ピーターパンはイノセンスに関する寓話ではあるが同時に濃く死の色を宿している。あるいはイノセンスこそ時間に追わ…
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男たちの大和

よもや私がカドカワ映画なんぞに木戸銭を払うと思わなかった。ましてや涙腺が緩むとは。ハリウッドのプロデューサーなら言うだろう。あのハンサムなコックは実は元海兵隊特殊部隊で士官たちを指導し大和を乗っ取る。そして進路を東京湾に変えて巨砲を宮城にむけアメリカとの講和を迫る。こう変更しろ。    いくら史実とはいえ論理的に支離滅裂な「戦争指導…
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